一人暮らしの電気代を節約する方法
一人暮らしの電気代を節約するにはどのような方法が効果的でしょうか?家族がいるとなかなか思い通りに進みませんが、一人暮らしなら自分の意思で電気代を節約することが可能です。
夏と冬は冷暖房器具を使用するため春や秋に比べて高くなりますが、安い人だと1ヶ月1,000円~2,000円の電気代で過ごしている方もいます。
光熱費にかかる費用が浮くとその分を趣味や交際費、貯金に回すことも可能です。一人暮らしの電気代節約術を見ていきましょう。
アンペア数を見直すと一人暮らしの電気代は節約できる
一人暮らしの電気代を節約したいなら、契約アンペア数を見直してみましょう。契約アンペア数が少ないほど基本料金は安くなりますが、実際に使う消費電力が上回るとブレーカーが落ちてしまうので無理のない範囲で契約する必要があります。
一人暮らしの電気代節約には30アンペアがおすすめ
一人暮らしの電気代を節約したくても、20アンペアまで下げるのはあまり効率の良い方法とは言えません。一人暮らしで使用する家電に必要なアンペアは以下の通りで、複数の家電を同時に使うとすぐにブレーカーが落ちてしまうことがわかります。
- 電子レンジ…13A
- IHクッキングヒーター…13A
- ドライヤー…12A
- 電気ケトル…12A
- 掃除機…10A
- エアコン…7A
- こたつ…6A
- 洗濯機…3A
- 冷蔵庫…2A
- テレビ…2A
- 照明…1A
夏の暑い日にエアコンを起動させたままドライヤーをかけることができない。疲れて帰った夜、電子レンジでお弁当を温めながら電気ケトルでお湯を沸かすと目の前が真っ暗になる。このような生活ではストレスになるため30A以上で契約することをおすすめします。
ブレーカーが落ちる組み合わせの例
冷蔵庫(2A)+電子レンジ(13A)+IHクッキングヒーター(13A) = 28A
冷蔵庫(2A)+電子レンジ(13A)+電気ケトル(12A) = 27A
冷蔵庫(2A)+エアコン(7A)+ドライヤー(12A) = 21A
アンペア数ごとの基本料金
家電や照明器具の電源をこまめにオフしてもそれほどの節約効果は感じられませんが、アンペア数を40Aから30Aに下げると基本料金が10A分減り、東京電力では年間3369.6円、北海道電力では年間4,017.6円の節約になるため、非常に効率の良い節約方法といえるでしょう。
契約電流 | 基本料金 |
---|---|
10アンペア | 280.80円 |
15アンペア | 421.20円 |
20アンペア | 561.60円 |
30アンペア | 842.40円 |
40アンペア | 1,123.20円 |
50アンペア | 1,404.00円 |
60アンペア | 1,684.80円 |
参考: 東京電力エナジーパートナーHP
契約電流 | 基本料金 |
---|---|
10アンペア | 334.80円 |
15アンペア | 502.20円 |
20アンペア | 669.60円 |
30アンペア | 1,004.40円 |
40アンペア | 1,339.20円 |
50アンペア | 1,674.00円 |
60アンペア | 2,008.80円 |
参考: 北海道電力公式HPより
契約アンペア数はブレーカーの色で判断できる
契約アンペア数は検針票を見て確かめるほか、アンペアブレーカーの色で判断することもできます。アンペア数を示す色はお住まいの地域の電力会社によって違うので以下の表を参考にしてください。
電力会社 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 九州 |
---|---|---|---|---|---|
10A | 黒 | 白 | 赤 | 赤 | 灰 |
15A | 黄 | 桃 | 茶 | 赤 | |
20A | 青 | 黄 | 黄 | 黄 | |
30A | 赤 | 青 | 緑 | 緑 | 緑 |
40A | 灰 | 赤 | 灰 | 青 | 茶 |
50A | 茶 | 紫 | 茶 | 紫 | 青 |
60A | 紫 | 緑 | 紫 | 灰 | 白 |
関西電力では「最低料金制」という料金システムが採用されており、契約者に必要なアンペア数で料金を集計するため契約アンペアの変更は必要ありません。北陸電力では契約アンペアの変更は可能ですが、ブレーカーの色分けはしていないので検針票で確認しましょう。
以上の情報を東京でまとめますとこのようになります。
契約しているプランや電力会社を見直す
契約アンペアを下げる予定のある方は、同じタイミングで料金プランを見直してみましょう。電力自由化により、これまで契約していた電力会社を変えることも可能ですので自分にぴったりのプランがないか比較してみましょう。
省エネ家電を購入する
一人暮らしの電気代節約のためには、家電の消費電力量を減らす必要があります。これから一人暮らしを始める方は家電を購入する際、価格の安さだけではなく省エネ性能に優れた製品であるかも判断材料のひとつにしましょう。
どれくらいお得になるかは「統一省エネルギーラベル」を見るとわかります。節電タップや節電タイマー、充電池などの節電グッズを導入してみるのも良い方法です。
一人暮らしの夏はエアコンにかかる電気代を節約
一人暮らしの夏は、電気代の多くかかるエアコン代を軽減させるべきです。暑い夏をエアコンなしで乗り切るのは無理がありますが、設定温度を1℃高くする、サーキュレーターをエアコンの下に設置して空気の循環を良くするなど、少しの工夫なら無理なく続けられるのではないでしょうか?
一人暮らしの冬は暖房器具の電気代を節約
一人暮らしの電気代を節約するには、暖房器具の選び方も大事なポイントです。冬は暖房器具に電気代のかかる季節なので電気代の急増には気をつけましょう。これから一人暮らしを始める人や初めて冬を迎える方は、電気代がお得な暖房器具を選ぶと節約になります。
エアコン
エアコンは空間全体を長い時間にわたり温めるのに向いている暖房器具ですが、電源を入れてから部屋が暖まるまでには時間がかかります。設定温度など条件によって電気代が変わるのもエアコンの特徴です。エアコンの1時間当たりの電気代の例は次の通りです。
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
---|---|
3.38円~32.9円 | |
4.32円~31.7円 | |
2.97円~27.4円 |
セラミックファンヒーター
セラミックファンヒーターは部屋全体を温めるのに適した暖房器具で、エアコンと同じく電源を入れてから空間全体が温まるまでは時間がかかります。セラミックファンヒーターの1時間当たりの電気代の例は次の通りです。
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
---|---|
強32.4円/弱20.3円 | |
強32.4円 /29.7円(50/60Hz) 弱16.2円/14.9円(50/60Hz) | |
31.6円 |
電気ストーブ
電気ストーブは赤外線や遠赤外線で前面にある物体に直接電磁波で熱を伝えます。部屋の空気を温める力は弱いですが、電源を入れるとすぐに温かさを感じられます。
軽量で持ち運びが楽な商品も多いので、脱衣所やキッチンで冷える足元を温めるのに最適です。エアコンで部屋が温まるまでの間使うのもおすすめです。電気ストーブの1時間当たりの電気代の例は次の通りです。
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
---|---|
強28.4円/中16.2円/弱12.2円 | |
強21.6円/弱10.8円 | |
強21.6円/弱10.8円 |
オイルヒーター
オイルヒーターは部屋全体の空気を長時間温めることが得意ですが、電源を入れてから温まるまでには少し時間がかかります。空気を汚さず音が静かで乾燥しづらいという利点があるオイルヒーター。1時間当たりの電気代の例は次の通りです。
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
---|---|
強32.4円/中18.9円/弱13.5円 | |
強32.4円/中18.9円/弱13.5円 | |
強32.4円/中18.9円/弱13.5円 |
ホットカーペット
ホットカーペットは部屋全体を暖めることはできませんが、カーペットに直接触れることで暖かさを感じることができます。ホットカーペットの1時間当たりの電気代の例は次の通りです。
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
---|---|
強0.54円/弱0.48円 | |
目盛3:6.21円/目盛5:8.91円 |
こたつ
こたつでは部屋全体を温めることができないので、こたつから出ている部分は寒く感じることもあります。1時間当たりの電気代は他の暖房器具よりリーズナブルなので、耐えられる寒さであればネックウォーマーや重ね着であたたかくして冬を乗り切ってみてはいかがでしょうか?
一人暮らしおすすめ製品 | 1時間当たりの電気代 |
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強4.32円/弱2.16円 | |
強約4.9円/弱約1.9円 |
冬場の電気代を抑えるためにはなるべく消費電力の少ない暖房器具を使いたいところですが、雪が多く降る寒い地方では風邪を引かないよう暖かく過ごすことも大切です。
一人暮らしでは自分さえ我慢できれば暖房を入れなくてもいいので、そのぶん節約が可能です。厚着をしてこたつに入るなど自分に合った電気代節約術を行っていきましょう。部屋の寒さ対策について知りたい方はこちらも参考にしてみてください。
なるべく暖房はつけたくない、電気代をとにかく節約したいという方は、足元まですっぽりと包んでくれる長さの着る毛布がおすすめです。軽くて暖かいだけでなく、静電気防止処理がされているところもポイントが高いです。
一人暮らしの電気代を節約するには消費電力を根本から見直すことが大切
一人暮らしの電気代節約術ではアンペア数を変更したり、家電を購入する際に省エネ家電や電気代の浮く暖房器具を選ぶなどの「消費電力を根本から見直す」方法がおすすめです。
こまめに電気を消したり、冷蔵庫を開け閉めする回数を減らすなどこれまでの電気代の節約術と合わせて行えばさらに電気料金が浮くでしょう。